新世紀の生き方、物語の世界

栗本慎一郎の経済人類学、白川静の漢字学、日本の古代史、日本人の起源論、小説や好きな本の話題など書いていきます。何ですが、ニュースとか、ネットの話題も多いです。

小保方さんのSTAP論文を読む

◇ タマちゃんの暇つぶし ★小保方さんバッシングの陰に特許横取り超大国多国籍企業製薬産業か?

◇ タマちゃんの暇つぶし ★小保方さんえん罪事件すでに始まっているクローン戦争

◇ 小保方晴子のSTAP細胞論文の疑惑(このまとめサイトが情報量で圧倒的なので、敵側とはいえ、採用!)

◇ (1/2) 2ちゃんねる「違法な乗っ取り」状態? ひろゆき名で声明、新サイト「2ch.sc」6日にも開設 : J-CASTニュース

 


今回の戦いですが、正直、ここまでやられると勝ち目はないと思われますが、もう少し粘ってみます。


(そもそもの発端は2ちゃんねる生物版と世界変動展望ブログ)


2014年2月12-13日 Tissue Engineering誌の論文の不正流用画像が2ch生物版スレで指摘され、世界変動展望ブログに図がUPされる。

小保方晴子のSTAP細胞論文の疑惑: 小保方晴子氏の騒動の経緯より

 


「サーバ代の送金額が不足していたという事実は全くありません」

   一連の騒動は2014年2月19日から続いている。「新管理人」とされるレンタルサーバ会社会長ジム・ワトキンス氏が同日、「前の経営者は、2chの運営経費のための資金を十分な収入を獲得ことができなかったので、首にしました(原文ママ)」という内容を掲示板に掲載した。その後もスレッドの書き込みを「転載禁止」にするなど、運営方針を変更して騒ぎになっている。

 

   これに対して4月1日、ドメイン2ch.sc」に「昨今の2ちゃんねるの現状に関して。」と題した西村氏名の文章が公開された。2ちゃんねる不法行為により乗っ取られたと主張する内容で、その経緯が書かれている。

(1/2) 2ちゃんねる「違法な乗っ取り」状態? ひろゆき名で声明、新サイト「2ch.sc」6日にも開設 : J-CASTニュースより


同じ時期というか、直後に2ちゃんねるのサーバー管理人の外国人が2ちゃんねる乗っ取りしてたり。


これは本件とは関係ないよね?と思われるが、怪しい外国人(元々、ひろゆきの盟友だった人だが)が絡むのはビットコインと似てる。

この方、お金に困ってるので、お金でCIAの協力者とかすぐなるかもね。単なる憶測ですが。

お約束の陰謀論はここまでですw


◇ そういう話は置いといて、今日は小保方論文を読むという企画です。

 

分化した体細胞における外部刺激に惹起される多能性の獲得 (STAP)


Stimulus-triggered fate conversion of somatic cells into pluripotency.

Obokata H, Wakayama T, Sasai Y, Kojima K, Vacanti MP, Niwa H, Yamato M, Vacanti CA.

Nature. 2014 Jan 30;505(7485):641-7.


【まとめ】
刺激惹起性多能性獲得(stimulus-triggered acquisition of pluripotency; STAP)という、核移植も転写因子の導入も不要な、独特の細胞リプログラミングについて報告する。哺乳動物の分化した体細胞に外界からの強い刺激を一時的に加えたところ、体細胞はリプログラミングを起こして多能性細胞を生じたため、得られた多能性細胞を「STAP細胞」と名付けた。本研究では、新生児マウスの脾臓からFACSでソートしたCD45陽性リンパ球を酸性溶液(低pH)に30分置いて、LIF含有培地で培養することによりSTAP細胞を作製した。STAP細胞は、もとの細胞サンプルに含まれていた未分化細胞が単に低pH耐性によって「選択」されたのではなく、まさに低pH刺激に惹起されて「分化状態の体細胞にリプログラミングが起きた」ことによって生成していた。STAP細胞は、多能性マーカー遺伝子の調節領域のDNAメチル化が大きく減少しており、エピジェネティック状態のリプログラミングがあることが確認された。STAP細胞胚盤胞に注入したところ、この細胞はマウスキメラ胚の形成に高効率で寄与し、生殖細胞系列伝達によって次世代の仔マウスに移行した。さらに、STAP細胞から増殖可能な多能性細胞株「STAP幹細胞」を得ることができた。以上の結果から、分化した体細胞のエピジェネティックな運命決定は、強い外界環境刺激によって著明に転換しうることが初めて示された。

【論文内容】
体細胞(Somatic cells)の運命は、ちょうど下り坂を落ちていくように細胞分化が進む方向に決定されており、これはWaddingtonの「エピジェネティックランドスケープの方向付け」として知られている。この分化の方向を逆行させるには、核の物理的な操作を行うか(核移植)、複数の転写因子を導入する(iPS細胞の作製)ことが必要であると一般的には信じられている。本研究では、このような体細胞のリプログラミング(「初期化」)が、外部刺激によって起きるかどうかを検討した。植物では、この外部刺激による体細胞のリプログラミングが起きることが知られている。植物の分化した体細胞、例えば単一のニンジンの細胞は大きな環境の変化によってカルスと呼ばれる未分化な細胞(芽体細胞)へと変わることがあり、オーキシン(auxin)の存在下ではそこから茎や根といった植物全体が発生する。では、動物の分化した体細胞も特殊な環境下に置けば、多能性を獲得する潜在能力を持っているのだろうか?

低いpH刺激によって体細胞の運命転換を起こすことができる
ここでは、CD45(白血球共通抗原)が陽性の造血幹細胞を「運命決定された分化した体細胞(committed somatic cell)」として用いた。もし、この細胞がリプログラミングされれば、多能性のマーカーであるOct4を発現するはずである。そこで、Oct4が発現(Oct4の転写が活性化)するとそのプロモーター下でGFPが発現して緑色蛍光を発するトランスジェニックマウス(Oct4-gfpマウス)の体細胞である、CD45+細胞を用いて以下の実験を行った。

出生後1週齢のC57BL/6系統Oct4-gfp トランスジェニックマウスの脾臓を採取し、そのリンパ球分画をFACS(蛍光活性化セルソーター)にかけてCD45+細胞をソートした。これらの細胞をLIF (leukaemia inhibitory factor;多能性細胞の維持・増殖に必要な増殖因子)とB27(血清フリーサプリメント)を加えたDMEM/F12培地(LIF+B27培地と呼ぶ)に懸濁して数日培養し、GFPを検出することによってOct4の発現を調べた。

FACSでソートされて得られる細胞は、ソートの過程で一時的にさまざまな強い物理的・化学的刺激にさらされている。ここでは、それらの細胞外刺激の中で、特に低pHという化学的刺激に注目した。これは、組織を一時的な低pHという「致死的以下の(sublethal)」条件に置くとその分化状態が変化することが従来示されていたためである(例えば、サンショウウオの動物極キャップは、pH 6.0以下のクエン酸培地に置くことで自発的に神経に転換するなど)。

そこで、上記で得られたCD45+細胞を酸性の培地 (pH 5.4-5.8)に30分間(25分の培養と5分の遠心の間)置いた後、LIF+B27培地で7日間培養した。その結果、Oct4-GFPを発現する球状凝集塊が多数出現した(刺激なしではOct4-GFP発現細胞が出現しなかった)。新生児の脾細胞で30回実験した場合でも、全部の実験で同様に多数のGFP陽性細胞が出現した。このCD45+細胞由来Oct4-GFP発現細胞はフローサイトメトリーでも観察できた。

次にCD45+細胞を、CD90 (T細胞)、CD19 (B細胞)、CD34 (造血幹細胞)の陽性・陰性で分画し、同様に低pH溶液で刺激した。T細胞・B細胞の分画の細胞からも高効率(7日目の生存細胞の25-50%)でOct-GFP発現細胞が生成した。CD34+造血幹細胞からはOct4-GFP陽性細胞の生成率は低かった(<2%)。

低pH溶液後5日目にはOct4-GFP発現細胞は集合して凝集塊を形成した。このGFP陽性の凝集塊はきわめて動きやすかった(supplement video1に示されている)。Oct4-GFP発現細胞は細胞質が少なく細胞のサイズは小さく、核の詳細構造はもとのCD45+リンパ球に比べて明瞭だった。7日目のOct4-GFP発現細胞は、もとのCD45+細胞やES細胞といった一般的に小さいと考えられている細胞に比べても、サイズが小さかった。

ここで、FACSでソートしたCD45+細胞の中に非常に少ないCD45-の多能性細胞が不純物として混ざっていて、それが急速に増殖して最初の数日でOct4-GFP+細胞集団を形成した可能性も考えられる。しかし、Oct4-GFPの発現開始は細胞分裂を伴っておらず、酸性ストレス刺激の後にEdU取り込みは見られていない(すなわち酸性刺激後には大きな細胞分裂、細胞増殖は起きてない)ため、その可能性は否定的である。また、FACSで精製されたCD45+細胞およびCD90+CD45+ T細胞から生成したOct4-GFP陽性細胞でT-cell receptor 遺伝子のゲノム再構成が認められたため、Oct4-GFP陽性細胞は分化したT細胞から生じたことが示された。以上より、Oct4-GFP陽性細胞は低pH処理したCD45+細胞からリプログラミングによって新たに生成されたものであり、低pHストレスに耐性を示す細胞が単に選択されたわけではないことが分かる。

低pH刺激によって生成したOct4陽性細胞は多能性を示す
低pH刺激後7日目のOct4-GFP発現細胞では、多能性関連マーカー蛋白(Oct4、SSEA1、Nanog、E-cadherin) とマーカー遺伝子(Oct4NanogSox2、 Ecat1 (Khdc3)、Esg1 (Dppa5a)、Dax1(Nrob1)、Rex1 (Zfp42))の発現が、ES細胞と同程度に認められた。この多能性関連マーカー遺伝子の発現は、刺激後3日目には中等度認められていた。3日目には早期造血マーカー遺伝子Flk1 (別名Kdr) およびTal1が発現していたが、これは7日目には発現していなかったため、 Oct4-GFP発現細胞は3日目にはまだ運命転換の動的な過程にあったと考えられる。低pH処理7日目のOct4-GFP発現細胞では、ES細胞と同様にOct4Nanogプロモーター領域の広範な脱メチル化が認められていた。これは低pH処理されたCD45+細胞で、多能性のための主要な遺伝子のエピジェネティックな状態がリプログラミングされていることを示すものである。

In vitro分化アッセイ(In vitro differentiation assay)によって、低pH刺激によって生じたOct4-GFP発現細胞は3胚葉(外胚葉、中胚葉、内胚葉)の誘導体と近位内胚葉様上皮を生じることが示された。Oct4-GFP発現細胞の凝集塊をマウスに移植したところ、この細胞は奇形腫(teratoma)を形成した(n=20)が、奇形癌(teratocarcinoma)にはならなかった(n=50)。

凝集塊の中にはOct4-GFPシグナルのレベルにさまざまなものがあることから、7日目の細胞を大部分のGFPシグナルが強い細胞と少数のGFPシグナルが弱い細胞にFACSでソートし、分けたそれぞれをマウスに注入した。その結果、GFPが強い細胞のみで奇形腫が形成された。定量的PCRで解析したところ、GFPが強い細胞は多能性マーカー遺伝子を発現しており、早期系統特異的マーカー遺伝子は発現していなかった。一方でGFPが弱い細胞では逆に早期系統特異的マーカー遺伝子(Flk1Gata2Gata4Pax6Sox17)は発現しているが、多能性マーカー(NanogRex1)の発現は見られなかった。したがって、上記の3胚葉誘導体は多能性マーカー遺伝子を発現しているGFPシグナルが強い細胞から生成されていることが示唆された。
以上より、運命が決定した体細胞の分化の状態は、低pHなどの強い細胞外刺激を加えると多能性の状態へと転換しうることが示された。そこで、このことを「刺激惹起性多能性獲得(stimulus-triggered acquisition of pluripotency; STAP)」、この結果得られた細胞を「STAP細胞」と呼ぶことにした。

ES細胞と比較したSTAP細胞の特徴
STAP細胞は、マウスES細胞と違って、LIFを含む培地で自己複製する能力がなかった。また、単細胞に分離した後のコロニー形成能が低く、分離誘導性アポトーシスを抑制するROCK阻害剤(Y-27632)の存在下でもコロニーを形成しなかった。部分的分離後の高濃度培養を行っても、STAP細胞数は2回の継代後には細胞数が大きく減少し始めた。さらに、ES細胞マーカー蛋白であるEsrrβの発現は、STAP細胞では少なかった。
一般に、メス由来のES細胞は、メスCD45+細胞やEpiSC(エピブラスト幹細胞;ES細胞とは別の多能性幹細胞)とは異なって、X染色体不活化を示さず、それを示唆するH3K27me3密度が高いフォーカス(不活性化されたX染色体を示す)を持たない。ところが、Oct4-GFP強陽性のメスSTAP細胞では、40%程度にH3K27me3密度が高いフォーカスが認められた。さらに、STAP細胞はEpiSCと異なり、Klf4が陽性、上皮体とジャンクションマーカーであるclaudin 7とZO-1が陰性であった。

他の臓器由来のSTAP細胞
次に1週齢のOct4-gfpマウスの脳、皮膚、筋肉、脂肪、骨髄、肺、肝臓からの体細胞で同様の運命転換実験を行った。転換効率はさまざまであったが、確認した全部の組織で、低pH刺激後7日目にはOct4-GFP発現細胞が生成された。これらの中には、FACSでCD45でソートされない脂肪組織間質細胞や新生児心細胞も含まれていた。 

STAP細胞によるキメラ形成とSTAP細胞生殖細胞系列への伝達
次に、GFPを恒常的に発現するマウス(C57BL/6系統のcag-gfpトランスジェニックマウス)の新生児からCD45+細胞を採取し、そこから作製したSTAP細胞胚盤胞注入実験(blastcyst injection assay)を行った。まず、STAP細胞の凝集塊を、マイクロナイフを用いて手作業で切って小さい断片とした。得られたSTAP細胞をマウス胚盤胞(着床前胚)に注入してマウスの仮親の子宮に戻したところ、得られたキメラ胚の形成にはGFPを発現するSTAP細胞が高度から中等度寄与していた。このキメラマウスはかなりの率で出生し、すべて正常に発生し、CD45+細胞由来のSTAP細胞は調べたすべての組織の発生に寄与していた。さらに、キメラマウスからSTAP細胞由来の仔マウスが生まれ、STAP細胞由来遺伝子の生殖細胞系列への伝達(germline transmission)が認められた。Germline transmissionは、ゲノムおよびエピゲノムの正常性とともに、多能性にとって厳格な基準の一つである。さらに、発生能の最も厳密な試験と考えられている四倍体胚補完実験(tetraploid complementation assay)を行ったところ、CD45+細胞由来STAP細胞は胎生10.5日(E 10.5)にはすべてのGFP発現胚を生成した。すなわち、STAP細胞は、in vivoにおいて生殖細胞を含む体のすべての細胞に分化する能力を持っており、それのみで全胚構造を構成するのに十分であることが明らかになった。

STAP細胞から得られた増殖可能な多能性細胞株
STAP細胞は上記の樹立条件下では限られた自己複製能しか持たないが、胚発生においてはSTAP細胞凝集塊の小断片が全胚へと成長しうることが明らかになった。そこで次に、STAP細胞in vitroで増殖可能な全能性細胞系列を生成するかを検討した。STAP細胞は、通常のLIF+FBS培地または2i培地(マウスESおよびiPS細胞用の無血清培地)では継代培養できない。そこで、ES細胞のクローン増殖を促進する培地であるACTH+LIF含有培地をMEF feederまたはゼラチン上に置き、STAP細胞の凝集塊の一部を培養したところ、マウスES細胞と同様にコロニーに成長し、高レベルのOct4-GFPを発現した。
STAP細胞は、ACTH+LIF含有培地で7日間培養すると、単細胞として継代可能となり、2i培地で成長し、少なくとも培養120日間は指数関数的に増殖した。このとき染色体異常は認められなかった。そこで今後は、このSTAP細胞由来の増殖細胞を「STAP幹細胞 (STAP stem cells)」と呼ぶことにする。

STAP幹細胞は多能性細胞の蛋白およびRNAマーカーを発現しており、Oct4とNanog座位のDNAメチル化レベルが低下している。また、核の微細構造はES細胞と同様であった。STAP幹細胞を分化培養すると、in vitroで外胚葉、中胚葉、内胚葉のそれぞれの誘導体となり、拍動する心筋やin vivoで奇形腫を形成することもできた。STAP幹細胞を胚盤胞注入したところ、この細胞は高効率にキメラマウス形成に寄与し、germline transmissionも見られた。四倍体補完法においても、注入したSTAP幹細胞によって、成体まで成長し仔を産める能力を持つマウスを作製することができた。STAP幹細胞と元のSTAP細胞の違いは、(1)STAP細胞には発現してなかったES細胞マーカー蛋白EssrβがSTAP幹細胞では発現していること、(2)STAP細胞で見られたH3K27me3フォーカスがSTAP幹細胞には見られないことである。以上の結果よりSTAP細胞は、ES細胞と同様の性質を持つ増殖可能なSTAP幹細胞を生じる能力を持っていることが明らかになった。

【結論】
本研究によって、分化した体細胞が潜在的には驚くべき可塑性を持っていることが明らかになった。この体細胞が多能性細胞となる能力は、通常の環境では経験されないような強い刺激(ここでは低pH)に一時的にさらされた時に発揮されるものであった。

本研究で用いた低pH刺激は、酸性培地によってサンショウウオの動物極がin vitroで神経に転換されるというHoltfreterの実験(1947)で用いられている。Holtfreterは、強くしすぎると細胞を死滅させてしまうような刺激を少し弱めた刺激、すなわち致死以下の刺激を細胞に加えることによって、細胞の運命転換を抑制している何らかの内因性抑制機構が解除されると考えた。本研究は外部刺激による核のリプログラミングであるためHoltfrenerの研究とは方向性が異なるが、「致死以下の刺激による細胞の運命転換抑制機構の解除」という点で共通した側面を持つ現象なのかもしれない。

この多能性細胞へのリプログラミングが低pH刺激に特異的に起こるものなのか、それとも他のストレス(物理的な傷害、細胞膜の穿孔、浸透圧ショック、成長因子の除去、ヒートショック、高Ca2+への曝露など)でも起こるものなのかは不明である。少なくとも、細胞を細いガラス管の中に多数回通したり(細胞にせん断力を加える)やstreptolysin Oを用いて細胞膜に穿孔を作ったりする刺激で、CD45+細胞からのOct4-GFP発現細胞生成が起きることは確認されている(論文中には示されていないが)。このようなさまざまな致死以下のストレスはある共通の調節機構を活発化し、それが分化した体細胞で保持されているエピジェネティックな状態を解放し、多能性の状態へと細胞を「初期化」するのに働いている可能性はある。

では、なぜ体細胞は致死以下の刺激が加わると自らをリプログラミングできる潜在能力を持っているのか?このリプログラミングのメカニズムは、正常の状態ではどのように抑制されているのか?強い環境のストレスを受けても、通常の組織では多能性細胞(または奇形腫)の出現が見られないのはなぜか?未解決の問題は多いが、今回の発見は生物の多様な細胞状態の意味に新たな光を投げかけるものと言える。


図:分化した細胞を「初期化」する2つの方法―iPS細胞とSTAP細胞

(a) 分化した細胞は、転写因子を導入し、多能性を促進する培地で培養することによって、多能性の状態にリプログラミングできることが知られている。この方法により誘導多能性幹細胞(iPSC)が作製できる。iPS細胞は自己複製でき、胚のすべてのタイプの細胞に分化できることが分かっているが、胎盤形成には寄与していない。
(b)酸性(低pH)の短時間刺激によって刺激惹起性多能性獲得(STAP)が起きる。STAP細胞は増殖しないが、多能性促進培地で培養することによりSTAP幹細胞となり、これはiPS細胞と同様の特性を持つ。STAP細胞を、栄養芽細胞(trophoblast)を成長させる培地で培養すると、iPS細胞と違って胎盤形成に寄与できる。

 

 

分化した体細胞における外部刺激に惹起される多能性の獲得 (STAP) : 一人抄読会より

 

 

 
STAP細胞騒動をDr.マクガイヤーが語る! - YouTube


今回のSTAP細胞の論文は、植物ではそういう現象が確認されてるのだけど、動物ではどうなのか?というお話です。

植物においてはSTAP細胞のような現象が確認されてるというのがポイントです。

決して、こういう現象は珍しものではなく、そもそも、人間でも乳歯は生え変わるし、そういう現象はどうやって説明するの?ということでもあります。

トカゲのしっぽとか、鹿のツノ、細胞の再生能力はどう説明するか?
動物にもそういうシステムを動作するトリガーがあると推測されます。

そのトリガーは、しっぽを切られる、身体の切断など、せん断力などの外部刺激であるのは容易に想像できます。

それプラスの何かが「隠れた条件、変数」があるのかもしれません。
今回は「弱酸性の条件」ではないか?という仮説です。

 ◆メキシコサラマンダー 


 メキシコサラマンダー(アホロートル)は、コピー機メーカーも舌を巻く優秀な複製マシーンだ。失った肢、尻尾、さらには脳や心臓、下あごの一部が再生可能で、研究対象としての人気も高い。 

 アメリカ、マサチューセッツ州ボストンにあるノースイースタン大学の生物学者ジェームズ・モナハン(James Monaghan)氏は、大学院時代の研究プロジェクトでメキシコサラマンダーに触れて以来、その魅力にのめり込んでいる。 

「背中が麻痺している場合でも、足の機能を回復させることができる。すべての神経細胞を新たに作り、互いに伝達させることが可能なため、足を再び使えるようになる。再生機能の素晴らしい一例だ」。 

 モナハン氏の最新の研究では、遺伝子による再生能力の統制に焦点を置いており、特定の遺伝子がオンまたはオフの状態で何が起こるかをテストしている。「さまざまな再生能力を持ち合わせているので、申し分のない研究モデルだ」。 

◆シカ 

『おひとよしのオオシカ』という絵本を読んだ子どもは、大きな枝角が定期的に脱落し、再生しているシカにびっくりしたことだろう。 

 シカの枝角は、「再生能力の最も極端な例の1つ」とモナハン氏は語る。わずか3カ月で約27キログラムも再成長する場合があるという。 

◆ホヤ 

 この小さな動物は、再生能力の理解を深める上で重要な役割を果たす可能性がある。 尾索動物の1種であるホヤの生殖方法は、そのタイプによって異なる。単体ホヤは有性生殖を行い、コロニーを作る群体ホヤは有性生殖と、出芽による無性生殖の両方を行う。 

 カリフォルニア大学サンタバーバラ校(UCSB)の研究者オットー・グーデルホーファー(Otto Guedelhoefer)氏は、群体ホヤのうち無性生殖を行う種は循環器系を共有しており、体全体の再生が可能だと述べている。 

 見た目からでは想像もつかないだろうが、ホヤは遺伝子的にヒトと驚くほど似ている。国際的な研究チームは最近、ホヤの1種であるキクイタボヤ(学名:Botryllus schlosseri)のゲノム配列を決定。ヒトの遺伝子と77%も重複しており、人類の再生医療に希望の光を灯している。 

 グーデルホーファー氏によると、ホヤの再生能力が年齢とともに衰える原因を究明すれば、ヒトを含む動物の老化研究の基盤となる可能性があるという。 

◆ヒトデ 

 アニメのキャラクターからジュエリーのモチーフまでと、ヒトデは多くの人から愛されているが、自身の腕、ときには体全体を再生する能力を持っている。 

 たとえ腕が1本しかない場合でも、リング状の中枢神経が傷ついていない限り、完全に新しいヒトデに成長する。 

◆扁形動物 

 1匹の虫を真っ二つに切断すると、2匹の虫になることは何世紀も前から既に判明している。生物学者のトーマス・ハント・モーガンは、1901年に出版した著書で扁形動物の1種であるプラナリアの高い再生能力を示した。 

 今なおプラナリアは研究対象として広く用いられている。2011年には、マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究者が、放射線を当てて瀕死のプラナリアに特殊細胞を移植したところ、完全な再生に成功した。2013年には、ドイツのマックス・プランク研究所の分子細胞生物学と遺伝学の研究者が、扁形動物において新しい頭を再生させる分子スイッチを発見。タフツ大学の科学者は、記憶を保持したまま頭部を再生することを発表している。 


ニュース - 動物 - 再生能力を持つ生物、代表5種 - ナショナルジオグラフィック 公式日本語サイト(ナショジオ)より

 

 

この多能性細胞へのリプログラミングが低pH刺激に特異的に起こるものなのか、それとも他のストレス(物理的な傷害、細胞膜の穿孔、浸透圧ショック、成長因子の除去、ヒートショック、高Ca2+への曝露など)でも起こるものなのかは不明である。少なくとも、細胞を細いガラス管の中に多数回通したり(細胞にせん断力を加える)やstreptolysin Oを用いて細胞膜に穿孔を作ったりする刺激で、CD45+細胞からのOct4-GFP発現細胞生成が起きることは確認されている(論文中には示されていないが)。このようなさまざまな致死以下のストレスはある共通の調節機構を活発化し、それが分化した体細胞で保持されているエピジェネティックな状態を解放し、多能性の状態へと細胞を「初期化」するのに働いている可能性はある。

分化した体細胞における外部刺激に惹起される多能性の獲得 (STAP) : 一人抄読会より


それと、細いガラス管に細胞を通すという刺激もSTAP細胞の作製に関係してる気もします。とりあえず、確認されてることのようです。これは最初の頃に僕は「隠れた変数、条件があるかも」と記事に書いています。

 
STAP細胞というか、人や動物の身体の再生能力の存在から、そういう仕組みが存在するのは確かなのだけど、それがどういう条件で発動するかが問題であります。


STAP細胞の報道での議論は、この論文の瑕疵、ミスばかりクローズアップして、論文読んでないのに、よく議論ができるな!と思ったりします。

まあ、僕も要約を読んでるだけだけどね。


日本人として恥ずかしくないのかしら(爆)と思ったりします。

 

 どうでもいいことは厳密だが、大切なことにはいい加減なのが日本人かも知れません。

 

 

 

 

 

 

 

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