物語を読み解く力、パシフィック・リム
本歌取(ほんかどり)とは、歌学における和歌の作成技法の1つで、有名な古歌(本歌)の1句もしくは2句を自作に取り入れて作歌を行う方法。主に本歌を背景として用いることで奥行きを与えて表現効果の重層化を図る際に用いた。本歌取 - Wikipediaより
和歌の世界とかで、こういう手法があるのですが、だいたい、物語を作ろうかと思うような人だと、好きな作品が沢山あって、その作品の要素を自作品に入れようと思うものです。
『風立ちぬ』のエヴァ化と、庵野監督の『ナウシカ2』 に書いた庵野監督はその典型です。
『パシフィック・リム』なんかも、日本の『ゴジラ』(敵の名前が『かいじゅう』なのでそのままやんけ!)などの特撮映画のリスペクト(パクリ?)作品だったりします。
『二人の心がシンクロ』とかも予告で言ってるので、エヴァなどの要素も入ってるようですが、こういう映画は分かる人には絶賛ですが、一般人には受けないようです。
友人の話では『ローンレンジャー』なども、西部劇の要素やジョニー・デップの過去作品のパロディ満載らしいです。僕もさすがに、この分野はよく分からなくて、映画好き、マニアだと分かるみたいです。
それでですね、『ローンレンジャー』も『パシフィック・リム』もアメリカの興行収入は赤字ですが、日本やアジアの興収で何とか黒字になりそうです。『ローンレンジャー』はそれでも、少し厳しいようですが。
これは、何を意味するか?というと、こういう物語を楽しむために、ある種のオタク的教養が必要になるということです。
それでは、エンターテーメント作品としては良くないし、商売としても成り立たなくなるし、スマホのソーシャルゲームのような物がもてはやされる時代には、あまり生き残れないし、酷評される原因にもなります。
『風立ちぬ』の解説が必要というのも、そういうのが原因ですが、物語に、二重、三重の意味を持たせるというのが、本当は物語作りの本質となります。
そもそも、物語とは、過去の物語の無限連鎖であり、人類の集合的無意識の発露でもあるのだから、それが宿命のようなものだったりします。
だから、そういうものを読み解く力をつける、そういう物語を読み解くことができる人の解説を読むのも、また、楽しみだったりします。
宮崎駿監督のジブリ作品なんか、そういうの満載だから、以下のリンクで色々と調べてみると面白いです。
魔女の宅急便を100倍面白く見るトリビア - NAVER まとめ
謎が残る映画『ハウルの動く城』の裏話、解説集 - NAVER まとめ
あまちゃんの脚本家でもある、宮藤官九郎はパロディを多用する、細かいギャグを入れる作家だし、そういう意味で、中国人でなくても、マニアックな解説は必要かもしれません。
こういう作品の謎解き、解説番組とか、やってほしい気もしますが、やっぱり、インターネットで、ひとりで楽しむのがいいのかもしれませんね。
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