新世紀の生き方、物語の世界

栗本慎一郎の経済人類学、白川静の漢字学、日本の古代史、日本人の起源論、小説や好きな本の話題など書いていきます。何ですが、ニュースとか、ネットの話題も多いです。

月の眼計画と、幻想化する日本社会

◇ マダラ・トビの「月の眼計画」について (十尾復活)

『月の眼計画』というのは、少年週刊ジャンプ連載中の『NARUTO疾風伝』に出てくるお話で、分かりやすく言えば、世界そのものを幻術で包んで、戦争や悲しい現実を夢の世界のことにしてしまおうという計画です。

つまり、現実逃避です。

その実例としては、ブログやSNS、ツイッターやファイスブックなどもそうでしょうし、パチンコ、ギャンブル、お酒などもそうです。

買い物依存とか、セックスや恋愛などの人間関係、ワーカーホリックも実はそうです。

ブラウザゲームや、ネットゲー、ソーシャルゲームなどもそうでしょうし、麻薬に走ってしまう芸能人やアーティストもそうでしょう。

合法ハーブが流行るのも、そういう流れかと思います。

アニメやAKBやジャニーズ、韓流ドラマに、はまってしまう人もそうでしょう。

共通点としては、変性意識状態になってしまう、快楽や幻想の世界にはまり込んでしまうというのもあります。


ネットというのが、実は最近の新しい幻想装置であって、この普及がそういう世界にはまってしまうのを助長しているとも言えます。

だからといって、この仮想化された世界、幻想化された世界が普通のリアルの世界に戻ることもありえないと思います。

人々の快感、快楽、欲望を開いていく方向でもあるし、それが一概に、悪いとも思いません。

ただ、酩酊した挙句に、アイスボックスに入っても何とも思わなくなってしまったり、模倣犯が続出するというのも、現実というより、夢の世界で浮遊してるような感じではないでしょうか。

ネットの匿名も、誰か別人になれるというか、その人自身のダークサイドを開放してしまう仮面のようなものだし、やっぱり、そこには幻想の世界が広がってるように思います。

何かに酔ってるような状況、それが常態化してしまう、幻想の世界に日本や世界が突入していってるようにも思えます。


やっぱり、それに歯止めをかける、そこに嵌らないようにするには、リアルの実感が必要なように思います。

どうして、幻想の世界がいけないというか、あまり好ましくないと感じてしまうのかというと、それによって、現実は1ミリも変わらないからです。


やっぱり、それは自己逃避にすぎないし、地道に現実の世界を変えていくしかないかなと思います。


幻想の世界って、幻想を見せてる側は、無限にお金儲かるし、大変都合のいいものなのですが、ダイエットするには、食事量を減らすとかしかないし、婚活を成功したいなら、幻想を捨てて、適度な相手と結婚すればいいし、お金儲けるには、発想の転換は必要ですが、やっぱり、地道に商売するしかないし、小説家に成りたければ、小説書いて新人賞にでも応募するしかない訳です。

結局、夢の中で寝言ったり、色々ともがいてみても、現実的には何の成果も出ないです。当たり前ですw

地道にやっても、何にもならないじゃないか!という呟きも、よく聞こえてきますが、毎日、100~500カロリー減れば、1年後に体重が30キロほど減ってることはよくあることです。

毎日、1万円稼ぐデイトレダーも、それが1年すれば、利益は365万になるし、3年すると何故か1000万ではなく、3000万ぐらいになってたりします。

年収100万なのに、超節約して、何故か貯金が1000万ある人もよくみかけます。


僕も、成功哲学とかあまり信じてもなくて、何かに成功した人が書いた本に、書かれたことを1年ぐらいやったら、それが本当がどうか?わかるかなと思っただけですが、結構、成果がでてしまうものです。

地道、継続、忍耐、誠意とか、そんなものが役に立つとも思ってもなかったのですが、いつのまにか自分はそういう人間になっていて、この四つだけで、ほとんどの分野のことで、成果がでてしまうということを体験しました。

ドラッカーが、一番大切なのは『真摯さ』だと言ってますが、あれは本当なんだと実感しています。

『月の眼計画』とか、幻想の世界に逃げ込むのは、やっぱり、違う。

現実の世界で、真摯に、生きようと思いました。