新世紀の生き方、物語の世界

栗本慎一郎の経済人類学、白川静の漢字学、日本の古代史、日本人の起源論、小説や好きな本の話題など書いていきます。何ですが、ニュースとか、ネットの話題も多いです。

未婚率増加、少子高齢化で崩壊しつつある日本社会なのだろうか?

◇ 日本から家族が消えてなくなる 生涯未婚の時代

◇ この国はいったいどうなってしまうのか未婚率と離婚率が急上昇 2030年みーんな一人暮らし日本から家族が消えてなくなる

◇ 30~35歳男性の未婚率が47%を突破 このまま日本はどうなってしまうのか | 【2chまとめ】ニュース速報嫌儲板

◇ 
アラフォー女(35才以上)の結婚率は1%未満という衝撃 - Yahoo!知恵袋


今年、一番、ショックだった出来事は、先輩の弟さんが亡くなったことです。
年齢は40代前半、一人暮らしで、脳出血で倒れたが、発見が3日ぐらい遅れた。


彼女がいたような気配はあったが、誰か一緒に暮らしていれば、あるいは、助かったかもしれない。

元某大手自動車会社の設計職で30代後半で退職し、数千万の貯金で早期リタイア生活のような生活を送っていた。親の残してくれた別荘をリフォームし、質素に節約して暮らしていた。農業とか、そろそろ働こうかと思っていた矢先だったという。

つまり、境遇はかなり違うけど、少し前の僕自身であり、年齢も近い、未婚、高齢独身者だった。

各企業が自衛のため、正社員から非正規へと雇用を切り替えている。

 その余波で起きていること---それが「家族の崩壊」だ。

中央大学山田昌弘教授は日本経済新聞(11月7日付朝刊)に『「標準家族」の維持は困難』と題して寄稿し、バブルが崩壊した'90年以降に「家族崩壊」が始まったと指摘した。生涯未婚率や離婚の急増によって、'70年以降生まれの世代は配偶者と子供を持ち、経済的に安定した「標準家庭」を維持できない人が増大するという。

この国はいったいどうなってしまうのか未婚率と離婚率が急上昇 2030年みーんな一人暮らし日本から家族が消えてなくなるより

 

◇ 日本の場合、フランスのように法律上、未婚で生まれた子供を守るような制度がなく、社会全体で子供を育てる社会保障制度もあまり充実してなかったので、未婚が少子化に直結してしまう。

この原因は、

1、女性の経済力増加。
2、男性の非正規雇用増加などによる経済力低下。
3、自由恋愛の流行、価値観の自由化。

さらに白書は、子育て世代の所得分布がこの10年間で低所得層にシフトしていることに言及。1997年には、30代は年収500~699万円、20代は300~399万円の雇用者の割合が最も多かったが、2007年には、30代は300~399万円、20代は200~249万円が最多となっていた。

結婚しない? できない?--男性の「生涯未婚率」が2割を突破、30年前の10倍に | マイナビニュースより

 

一番、大きいのは経済的理由で、女性の側が男性の理想年収400~500万に対して、男性の現実は、200~300万がボリュームゾーンとなってることだと思います。

そういう経済基盤がしっかりしていて、なおかつ、気遣いもでき、優しい男性がいいという非常に高いハードルになってるためかと思います。

実はこれって、男性200~300万+奥さん共働き、パートで100~200万もあれば、世帯収入300~500万で、単純に解決する話です。それが現実的な解決策です。

時代の流れに合わせて、柔軟に、考え方変えていけばいい訳で、いつまでも、一昔前の親のバブル時代の夢を覚えていて、その価値観を引きずってるのが時代遅れの考えですね。あ、終わってしまったw


◇ 男性もそうですが、女性の側がこの価値観、考え方の変化を受け入れることができなければ、話は進みませんが、まあ、それはお互いに無理なんでしょうね。

時代遅れの考えの『思い込み』を捨てられないから。女性の負担も増え過ぎてるので、つらいでしょうし、それは無理かも。

男性も、奥さんをもらうとか、結婚することが、どういうことなのか?覚悟もないのでなかなか難しく、恋愛にしても、お見合い、婚活についても、そういう覚悟を持つ時代なのかも。

『自分の命を捨ててでも(でも早死にダメw)、全身全霊で奥さんは守る』という覚悟が、婚活の態度に表れるというか、そういう誠意がないと、なかなか女性がその男を信頼したり、結婚しようとは思わないかもと思ってしまう。そんな重い男性はダメだという話もあるがw そういう想いは内に秘めておけばいいかもw

永遠の0 - Wikipedia』という映画でも観ればいいかも。小説でもいいです。安い。

 

宮崎駿、ゼロ戦映画『永遠の0』を酷評!「ウソ八百で神話を捏造するバカがいっぱい」という批判もあるみたいで、立場が違うので、仕方ないかも。

宮崎駿は細部のリアリティ重視で、戦争賛美になりそうなこの映画は嫌いでしょうね。

この作品、実は強烈な戦争批判なんだけどね。主人公は特攻を否定してるしね。家族大事にするし(ネタバレすいません)。それに宮崎駿のような天才が満足できる作品は、彼の作品だけだし。


◇ ただ、若い世代の10~20代とかは、非正規雇用が当たり前で、ちょっと意識が変わってきてる可能性もあり、これから、ちょっと違ってくる可能性はあります。

少子高齢化は、誰のせいでもないというか、誰かが悪いというより、単に時代の変化だし、それに合わせて、考え方を柔軟に変えていけばいいかなと思います。

個人的解決策は簡単で、本人の熱意と、情熱しかないかもね。


◇ 最近は、結婚自体をしたくなという人もいますが、アンケート取ると、男女80%ぐらいがしたいと言ってるし、未婚率20%はそういう人の割合で、現実の結婚したいけど、出来ない人は10~15%ぐらいなんでしょう。

それぐらいの数字はあるだろうし、まさかと思うけど、未婚率の増加は、結婚自体をしたくないという人の増加なのかもしれません。

そうだとしたら、これって、個人の自由意志に見せかけた、DNAプログラミングというか、生物としての日本社会の人口減少システムの発動という、自然法則の一部の可能性もあります。考えすぎかw


◇ 忘年会とクリスマス、婚活、結婚問題の経済人類学的分析について - 新世紀の生き方、物語の世界にも書いたけど、栗本慎一郎氏の経済人類学的思想から、社会現象を分析すると、そういう結論になってしまうかも。

よく考えてみれば、先進国はどうしても、少子高齢化が進みます。

でも、結婚してない男女の婚外子かな?を認めたり、子供を社会全体で育てていこうという社会保障制度の充実などが進んで、出生率が増加に転じた国もあります。


◇ 厚生労働省:政策レポート(社会保障の給付と負担の現状と国際比較)

◇ スウェーデンの少子化対策

このあたりの話は次回に持ち越しで、そもそも、少子高齢化は悪いことなのかどうか?本当のところは分からないのかもしれません。

それが、先進国社会の自然の流れだとしたら、コンパクトに社会をまとめていけばいいし、経済や社会のシステムが活性化し、上手く回っていけば、それ自体は問題でないともいえると思います。

しかし、日本はスウェーデンのようになるべきなんでしょうか?

本書を読んで強く感じたのは、表面的には日本人とスウェーデン人は似ているが、本質的なところではかなりの違いがあるということだ。スウェーデン人の国民性は、真面目で勤勉、能率的で決まりをよく守り内気だという。一見日本人とよく似ているようだが、「自立した強い個人」という本質は大きく異なっている。スウェーデンの高齢者の子供との同居率4%、専業主婦率2%に対して、日本では高齢者の子供との同居率44%、専業主婦率28%である。この数値の違いがよくこれを表している。

『日本はスウェーデンになるべきか (PHP新書) 』 アマゾンレビューより


同居率とか、無理っぽいですが、共働き比率は高くなっていくように思いますが。
嫁姑問題もなくならないんでしょうね。

 

日本はスウェーデンになるべきか (PHP新書)

日本はスウェーデンになるべきか (PHP新書)